Q:「三ヶ月後には返すから」という約束で、資金繰りに困っていた友人にやむなく200万円を貸しました。つい友人だからという気安さで、契約書もなく「○月○日金200万円を借りました」というメモ書きだけがあります。友人は半年以上経過し催促しても一向に返そうとしません。裁判所に訴えることはできますか?取り立てる方法は?
A:よくあるケースだと思います。本当に返せないのか、返すつもりが無いのか、親しい間柄の身内、友人間の貸し借りはこじれると難しい事が多いようです。
1.回収方法としては、内容証明郵便を送る。これは催告書とも言われ、貸した内容(金額、利息、返済期日等)を明記し、期限を定めて返済を求めます。
2.支払督促を申し立てる。これは「督促手続」といわれる簡易な手続きです。債権者が簡易裁判所に申し立てると債務者に送達され、債務者に異議がなければ支払督促に仮執行宣言をもらい、直ちに強制執行することが可能です。この手続きは、訴訟と違い相手方の主張を聞きませんので、訴訟のように時間がかかることはありません。ただ債務者から異議が出れば、普通の裁判手続きに移行することになります。
3.裁判手続きをする。この場合には、あなたを原告、友人を被告として互いに主張を出し、裁判所で争うことになります。証拠も重要ですから、友人のメモ書きも有力な証拠の一つとなるでしょう。 いずれの場合も手続きの方法についてはご相談下さい。
司法書士の仕事Q&A(大阪司法書士会編)